優しいお昼ごはん、ふかふかの布団
ゆっくり味わい、たっぷり休む。
忙しい毎日が続いて「ひと息つこうかな」と思ったとき、行きたい場所が決まっているとうれしいですね。「お食事処ことぶき・寿旅館」は、ゆっくりたっぷり休める心地よい場所。澄んだ空気の中で、あなたを思う細やかな心遣いに癒やされます。帰るときには、「また来ます」と言いたくなるはず。あなたの行きつけリストに加えてください。
季節で味を調節、手作りの優しい味が人気
JR福塩線の上下駅前、お昼ごはんをいただこうと、白壁が美しい「お食事処 ことぶき」ののれんをくぐる。
入口の土間は吹き抜けになっていて、高い天井に凧が泳ぐ。靴を脱いで上がるロビーは視線が奥へとまっすぐ抜ける気持ちのいい空間。土間にはテーブルが3つ、ロビーに座卓が3、4卓。「上下の冬は寒いから、これでこらえてくださいね」と、一卓ずつにファンヒーターが置いてある。
メニューはぎゅ~そばにぎゅ~うどん、茶そばにうどん、親子丼、そしてちらし寿し。量の大小を選んでセットにできる。上下特産のぎゅ~そばは、各店でトッピングや添える料理で特徴を出しているので、おすすめのちらし寿しとのセットでお願いした。
ぎゅ~そばのトッピングは、かまぼこに手作りの天かす、白ネギは季節によってセリに代わる。ちらし寿しも手作りで、錦糸卵にしいたけも優しい味付け。運よく新米の季節で、すし飯のおいしさに感動。ほんのり温かいのが、肌寒い季節にうれしい。
地元の方やリピーターには親子丼も人気。甘めの味付けで、夏は汗をかくから少し濃いめにするなど季節で味付けを調整するそうだ。
朝の冷えを心配してくれる優しいおもてなし
「お食事処 ことぶき」は、「寿旅館」でもある。ロビーの奥にある階段を上る。途中に個室のテーブル席があり、宿泊者の朝食時に使われる。予約をしておけばお昼の食事でも利用できる。2階は、人がすれ違っても余裕のある幅のある廊下に沿って、和室が4部屋並んでいる。
各部屋に洗面が付いていて、トイレや浴室は共有。「気兼ねがないように、宿泊はなるべく1組にしています」とのこと。「お二人以上の場合は、1組でも2部屋を使っていただくんですよ」と、仕切りを取り払うと広々とした空間が現れた。6、7人で利用しても十分な広さだ。
浴室は、シャワールームと分けてあるので使いやすい。希望する時間に湯をはっておいてくれる。グループで利用している場合、お願いすれば入るたびにお湯は張りなおしてくれる。
浴室の脱衣場にはファンヒーターが置いてある。寒い季節、温度差に驚くこともない。お風呂から上がって部屋に入ると、「上下の冬は朝が冷えるから」とシーツの下に電気毛布が敷いてある。
澄んだ空気に癒される
駅前ということもあって、上下は初めてというときも利用しやすい。この旅館の特徴は、リピーターが多いこと。仕事や集まりの定例会、お墓掃除にきたなど、毎年同じ時期に寄ってくれるそうだ。
夜の料理は出していないので、夜はぜひ商店街へ。帰宅する時間を西山さんに申告してもいいし、しなくてもいい。遅い時間になったら、静かに帰ってくるだけだ。
朝食は希望すれば準備してくれる。近くにはコンビニエンスストアやスーパーもあるので、自分たちで済ませることもできる。
全館どこにいても空気が澄んでいるように感じるのは、西山さんの手入れが行き届いているからだと思う。旅館のようなもてなしと、ビジネスホテルのような必要なときに必要なサービスが受けられるほどよい距離感が心地いい。「ゆっくりできました、と言っていただけることが一番うれしい。お布団をふかふかにしてお待ちしています」。自分のペースで過ごしたい、体を休めたいという人に最適だ。